第2章 Jekyllクイックスタート
Jekyllのインストール
JekyllはRubyで書かれたアプリケーションですので、両方のインストールが必要です。
Rubyのインストール
ディストリビューションのパッケージをインストールすれば十分ですが、最新版をインストールしたければRbenvを使ってください。 その方法は
を参考にしてください
Jekyllのインストール
ディストリビューションのパッケージでインストールするか、gemコマンドでインストールします。
$ gem install jekyll
Jekyllクイックスタート
ここでは、sampleという名前のサイトを作ってみましょう。 ただし、一般に公開するのではなく自分のパソコン上で(これをローカルといいます)作ります。
次の例では、ユーザのホームディレクトリのトップから作業を開始しますが、別の場所でも同じことができます。
$ jekyll new sample
... ... ...
New jekyll site installed in /(ユーザ名)/sample.
$ cd sample
$ nano Gemfile # エディタはnanoでなくても良い
(エディタで、Gemfileの最後に"gem webrick"を追加し、上書き保存する)
$ bundle install
... ... ...
Bundle complete! 8 Gemfile dependencies, 32 gems now installed.
Use `bundle info [gemname]` to see where a bundled gem is installed.
$ bundle exec jekyll serve
... ... ...
(ブラウザでlocalhost:4000を開くと作成されたサンプル・サイトが表示される)
(CTRL-Cでコマンドラインにもどる)
$
ここで作られたウェブページはminimaというテーマを使っています。 minimaはJekyllのデフォルトのテーマです。 ウェブページには、「トップページ」「Aboutページ」「ブログ」の3つがあり、「ブログ」は追加が可能です。
ウェブの内容をカスタマイズするには
- 「about.markdown」をカスタマイズする。このとき、冒頭の
---
で囲まれた5行は変更しない。 - ブログ記事は、「_posts/2022-08-12-welcome-to-jekyll.markdown」と同じ形式で「_post」ディレクトリに追加していく。
- ファイル名は「YYYY-MM-DD-タイトル名.markdown」。YYYY-MM-DDは年月日。拡張子は「md」でもよい。 ファイル名中のタイトル名は全角を避けるのが良い。 また、スペースは使わず代わりにハイフンを用いる。
- 最初に
---
で囲まれた部分をサンプルファイルと同様に書く。「layout: post」はそのまま、「title:」には記事タイトル名を記述。 このタイトル名は全角文字でも良い。ファイル名のタイトルと一致させる必要はない。 「date:」には投稿日時を書き、最後に「+0900」(Tokyoのローカルタイムの時差)を入れる。「categories:」タグは無くても良い。 - 2つめの
---
の下から記事をMarkdownで書く。
- 以後、同様のファイルを「_post」に追加することで、記事を投稿できる。
カスタマイズ後に
$ bundle exec jekyll serve
として、「localhost:4000」をブラウザで確認すれば、変更が反映されているはずです。
これで構築が済むなら、開発者は天国にも登るような気持ちになりますよね。
なお、構築された内容は_site
ディレクトリに保存されますので、それをウェブ・スペースにアップロードすれば公開できます。
これはブログの例でしたが、他の種類のウェブサイトも構築できます。 そのためには、Jekyllに対する深い理解が欠かせません。